本書のストーリー
保険会社の営業職で働く主人公の岡田修一。
中学生の子供を持つサラリーマンである。
仕事で最悪と感じる出来事が発生し、悩んでいると1台のタクシーが止まる。
そのタクシー運転手との会話から、大切なことを学ぶ。
今回のブログでは、タクシー運転手との会話で、伝えたい内容を紹介させていただきます。
この記事のポイント
- 使う運より貯める運を多くする
- 本当のプラス思考
- 世の中は誰かが頑張る姿からもらったエネルギーの集合体
この記事を読んでいただければ、結果が出ないと悩んでいる方も、頑張る勇気をもらえると思います。
一部ネタバレの部分もありますので、読む際はご留意をしていただければと思います。
それでは、1より紹介をさせていただきます。
使う運より貯める運を多くする
運は<いい>か<悪い>で表現をするものではなく。<使う><貯める>で表現をする。
というのが本書を理解するうえで重要な内容です。
「自分がその物語(人生)に登場したときよりも、少しでもたくさんの恩恵を残してこの物語を去る。
つまり自分が生きたことで、延々と続く人間の物語の中で少しでもプラスになる。それこそが延々と続く物語の一部である今を生きている人の<役割>では?」
本書では、上記のように書かれておりますが、少しイメージが湧きにくいと思いますので、
主人公の父親がお金に困り子供の教育資金のために、山で足を滑らせて自殺をして保険金をもらおうと考えていた時に、
タクシー運転手との会話で思いとどまった主人公の父親の意見を記載いたします。
右肩上がりで調子が良かった頃は、運が良かったわけじゃなくて、
自分じゃない人間が<使わずに貯めておいた運>をつかわせてもらっただけ。
サイパンの地で戦争で亡くなった僕の本当の親父は、
生まれてから死ぬまできっと僕が経験したような<運がいい>と思えるようなことを
全く経験しないまま人生を終えた。
そう考えると、ちょっと死ねなくなってね。
このままだと前の時代の人たちに<貯めてもらった運>を使うだけ使ってこの世を去ることになる。
この先、何年生きられるか分からないけど、次の世代のために運を貯めるような生き方をしないといけない。
次の世代に「運を貯める」というイメージが少しわきましたでしょうか?
さらに本書では、下記のような記載もありました。
努力をしたり頑張ったら、今すぐに起こらなければ<運が悪い><努力は報われない>って大騒ぎ。
<今すぐ自分だけ>って考えすぎ。
人間の一生が自分の物語の完結だと思って生きているのであれば、生まれた時から与えられた条件を使って、できるだけ自分の欲望を満たした方がいい人生だということになる。
しかし実際には人間の一生は、延々と続く命の物語のほんの一部しかない。
「いい時代に生まれたな」と思えるとしたら、たくさんの血の汗と涙、そして努力、極論、命が費やされて作られてきたもの。
<あった>ものではなく、命と引き換えに<作られた>もの。
私たちが「いい時代に生まれたな」と思えるのは、私たちの親、戦争を経験してきた祖父母、そして先祖代々の方々が命と引き換えに作ってくれた恩恵を受けているのだと思います。
そしてその方達が残してくれている運を自分たちが使うことで、幸せに暮らすことができているのかもしれません。
今頑張っていることが報われなくても、
自分が貯めた運は次の世代が使うために残していると考えると、きっともう少し頑張れたりできるのではないでしょうか?
このポイントは、少しスピリチュアル的な違和感を感じるかもしれませんが、
ご家族の絆を意識すると少しでも共感ができる部分もあると思います。
本当のプラス思考
本書では、プラス思考を”これから起こることではなく、起こったことに対してプラスに考える”と説明をしてます。
イメージが付きやすいように下記の通り本書の内容を記載いたします。。
起こった直後は「最悪」と思っても、
時間がたって考えてみると「むしろよかったんじゃないか」って思えることばかりですからね、人生なんて。
だから最初から「むしろよかったんじゃないか」って思うと結構いろんなことが楽しめるもんですよ。
自分の人生にとって何がプラスで何がマイナスかなんてそれが起こっている時は誰にもわかりませんよ。
どんなことが起こっても、起こったことを、自分の人生において必要だった大切な経験にしていくこと、
それが<生きる>ってことです。
いかがでしょうか。共感できる部分もあるのではないでしょうか。
特に「むしろよかったんじゃないか」という言葉は、個人的にいいなと感じ、
本当のプラス思考になるためには、必要な言葉だと思いました。
「ついていない」「最悪!!」と思う出来事が起こってしまった時に、
「むしろよかったんじゃないか」と言葉に出してみることで、もう一度頑張れる勇気をもらえるかもしれません。
世の中は誰かが頑張る姿からもらったエネルギーの集合体
この言葉だけでは、イメージが湧きにくいと思いますので、具体例を記載いたします。
例えば自分の娘が一生懸命に勉強を頑張る姿をみて、親自身も「俺も頑張らないと」って思ったとします。
その親自身が仕事を頑張ることで、上司や同僚、部下が「私も頑張らないと」っと思うかもしれません。
娘の学校では、娘が頑張っている姿を見て、娘の友人や学校の先生も「私たちも頑張らないと」と同じように頑張る勇気をもらっているかもしれません。
このように誰かの<頑張る姿>が、たくさんの人にエネルギーを与えており、
それが世の中のエネルギーになっているのではないでしょうか。
ここで重要な伝えたいことは、<頑張る姿>であり、<結果>ではないということです。
これも例を挙げて説明をいたします。
自分の娘と公園に行って
「パパ逆上がりができるようになったよ」と言って、鉄棒で上手に逆上がりができるようになったのを見たとします。
もし、娘が毎日1時間以上の逆上がりの練習を1か月頑張っていることを親自身が知らなかったら、
「俺も頑張らないと」とエネルギーをもらうことはできるでしょうか。
少しはもらえるかもしれませんが、「すごいな!!」の一言で終わってしまうかもしれません。
しかし、毎日1時間逆上がりの練習を1か月頑張っている姿を見たとしたら、
逆上がりができるという<結果>が出なくても、
きっと「俺も頑張らないと!!」と大きなエネルギーをもらえることでしょう。
つまり娘の出した<結果>をみてエネルギーをもらっているわけではなく、
娘が<頑張る姿>にエネルギーをもらっているのです。
結果が出なくても、頑張り続けている姿がきっと誰かの頑張るエネルギーになっております。
自分の大切な人が、自分の頑張っている姿で勇気をもらっているとしたら、
もうひと踏ん張りできそうではないでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回のブログな重要な個所をまとめさせていただきます。
1.使う運より貯める運を多くする
- <使う><貯める>で表現をする。
- 結果が出ない時は、自分が貯めた運は次の世代が使うために残していると考える。
2.本当のプラス思考
- これから起こることではなく、起こったことに対してプラスに考える 。
- 最悪と思えることが起こったときは「むしろよかったんじゃないか」と言葉にしてみる。
3.世の中は誰かが頑張る姿からもらったエネルギーの集合体
- 誰かが出した<結果>ではなく、<頑張る姿>からエネルギーをもらっている。
頑張っているけど結果が出ないと感じることも多いかもしれません。
しかし、本当のプラス思考で考えて、次の世代のために運を貯めていて、誰かのエネルギーになっていると考えてみるのはいかがだったでしょうか。
今の頑張りは決して無駄にはなっていないと思います。
突然ですが、種を蒔いたら収穫まで時間がかかることはご存じでしょうか?
ニンジンが種から収穫できるまでには5か月かかり、
種をまいた「その日」には収穫はできないことはもちろん誰もがご存じだと思います。
しかし私たちは仕事の成果とか努力の成果になると「その日」を期待しているのかもしれません。
結果が出るまでは時間がかかります。
後から自分の人生を振り返って考えてみた時に、
今日のあの出来事が転換点になっていると思うことがあるかもしれません。
あそこが始まりだったなと・・・。
今回のブログが、あなたの人生の転換点になってくれたら幸いです。
お読みいただきありがとうございます。
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