上司の心構えー「たった3週間!アドバイスしないマネージャー研修: 自立的人材を育てる次世代リーダー育成」を読んで

ビジネス

前回のブログに引き続き、高橋光久さんの著書「たった3週間!業界No.1続出のアドバイスしないマネージャー研修: リーダーが勝手に育つ!次世代養成コンサルティング思考」という本をご紹介いたします。

覚えておくべき上司の心構えを一言でいうと

相手とのギャップに気づき、自分が相手の見本になり、アドバイスをやめて、受容と共感を意識し、相手は自分を好きと勘違いする。」です。

このブログを読むことで、上司として持っておくべき心構えを知ることができます。

もちろん、課長などの役職ではなく、部下のいない方も将来必要な知識となり、上司と壁を感じている方も、参考になる内容です。

あなたが社内で憧れの人になる方法も書いておりますので、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。

気づかぬ間に生まれているギャップを埋める

他人に対して「思うように結果を出してくれない」「当たり前のことができていない」と思うことはありますか?

これは、誰しも思うことはあると思います。

しかしここで、立ち止まってみましょう。

「思うように」や「当たり前」を具体的に言葉にしてみることはできますか。

意外に難しかったりするかもしれません。


「社員や部下にどんな人物像を求めているか」と問いに対して経営者や管理者のみなさん100%同じ答えです。

「自分で考えて、自分で行動し、自分で改善して、自ら仕事をしててくれる社員(部下)」

しかし部下に同じ質問をすると全く違う答えが返ってくるそうです。


「当たり前」が持つギャップについて簡単な例を挙げて説明します。

男女、年齢層が様々なグループで「ハロウィンの日には、アイドルの仮装をして集合!!」としたら、当日はお互いのギャップがありすぎてびっくりするかもしれません。

なんでそれがアイドルなの?誰ですかそれは?というギャップを感じれるかもしれません。

そしてそのギャップは、仕事の中でも起こっている可能性があります。


「当たり前」という価値観のギャップについて、ひとくくりにしたくなることもあり、「今の若い奴は!」という言葉を使う人もいらっしゃるかもしれません。

しかし「今の若い奴は!」というフレーズは、2300年前のソクラテスの時代から言われていたそうです。

いつの時代もやはり人間は変化が怖いようです。自分が変わることが怖くて、人を批判して、自分を守ろうとするのです。だから自分と違う人を排除し、受け付けないという現象が起きてしまう。

【アイドル】という言葉で実感したように、言葉の持つ意味にギャップがあるからこそ、悪気なく違うことをしていたり、お互いの期待に応えられないということが起こっている可能性があります。

相手にイライラするとき、そのピンチはチャンスです。どうしてイライラしてるのか。

「具体的に何をしてほしい」「こうあってほしい」と考えてることで、相手に対して新たに伝えられる言葉が出てくるかもしれません。

逆に相手がどんな感覚を持っているか質問をしてみたくなるかもしれません。

まずは自分が思っている「当たり前」と他人が思っている「当たり前」にギャップがあることを理解してください。

自分が見本になる

本書で紹介されいてる文章を少し要約して下記の通り記載しました。

「虫は明るいほうに集まる

人も同じで明るいほうに集まっていく。

楽しいでいる人と一緒にいたい。

楽しんでいる人と一緒に仕事をすると、自分も輝き、楽しくなる」

虫と人を一緒にするな!と思うかもしれませんが、人間の本質としても「楽しく仕事をしている人と仕事をしたい」というのは共感ができるのではないでしょうか。

もしあなた自身が「業績を上げなければならない」「給料をもらっているから、仕事をちゃんとやらなきゃならない」「やらなきゃ」と思ってることは、実はやりたくないことかもしれません。

「やらねばならないの精神で無理やり、やり切る状態」これを繰り返す毎日、果たしてこの人生は幸せなものなのでしょうか?

部下から見ると、「上司って大変そうだな。。。」自分の子供からは「仕事って大変そうだな・・・働きたくないな・・・」と思われてるかもしれません。


どちらの上司やリーダーの方が、言われた言葉があなたの中に入りますでしょうか?

常に仕事を楽しんでいて、困難と状況になってもそれでも楽しく働く姿を見せてくれる上司やリーダー、

一方ネガティブな言葉を連発して、仕事をイヤイヤやっている上司やリーダー

もちろん、前者の方から言われた言葉の方があなたに響くと思います。

何を言われるかより、誰から言われるか。

尊敬される人から何かを言われると、素直に受け取ることができ、自然とやる気が湧いて出てくるものです。

上司やリーダーは口で伝えるのではなく、自分自身が部下にこうあってほしいと思う見本として日々行動すること。

部下が心を開いてくれないのは、どうしてか?それは自分が心を開いてないから。

職場が暗いのは、どうしてか?それは自分が明るくしようとしてないから。

部下が仕事を楽しんでいないのは、どうしてか?

それは自分自身が思い切り仕事を楽しんでいないから。

「リーダーは良くも悪くも見本である」ということです。

本書では、著者の師匠として紹介されております福島正伸さんや山本五十六さんの言葉が紹介されております。

私もこの言葉には刺さりました。このブログでも紹介をさせていただきます。

【自分が見本になる】

褒めても、しかりつけても、どのように接しても人は、それに応じた育ち方をする
子を見れば親が分かり、部下を見れば上司が分かり、社員をみれば社長が分かる
人が勝手に一人で育つことはない人は育てたように育っている
自分の周りにいる人は、自分の鏡である
相手がそうしているのは、自分がそうしてきたから

相手が本気になれないのは、自分が本気になってないから

怒らないとやらないのは、怒ってやらせてきたから

まわりが助けてくれないのは、自分がまわりを助けてこなかったから

部下が上司を信頼してないのは、上司が部下を信頼してこなかったから

収入が少ないのは、価値を与えてないから
つまり得るものを変えるためには、まず与えるものを変えれば良い

他人を変えたければ、自分を変えれば良い

人を育てたければ、自分が育つ姿をみせることである

福島正伸さん

【見本、信頼、支援】

見本が7割、信頼が2割、支援はわずか1割でいい。

究極支援はゼロにすること。見本を示して相手を信頼すれば、人は育っていく、という考えです。

何よりも見本が一番大事です。

福島正伸さん

やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

山本五十六氏

いかがでしょうか。

自分の中では、見本が7割ということの大きさにびっくりしました。

自分が変われば相手も変わるのであれば、自分の成長が相手の成長につながるので、一石二鳥ではないかと思いました。

次の部分で信頼、支援の部分の説明をしていきます。

部下に必要なのはアドバイスではない。【受容と共感】

ピグマリオン効果をご存知でしょうか。

人から期待されるとその通りの成果を出すようになる効果のことです。

相手の良いところを見るから、相手もあなたのいいところを見てくれる。

あなたが前向きに接するから、相手もあなたに前向きになる。

信頼すると信頼された側はその通りになっていく。

ますは、相手を信頼することを意識してみましょう。

上司がアドバイスをすると、部下はトライアンドエラーを繰り返すことをやめ、経験から学ぶことをしなくなります。

上司は部下の失敗から学ぶチャンスを奪って、自立的に考えなくなる人を育ててることにつながっていきます。

つまり失敗できることを奪うことは、成長の機会を奪うことになるのです。

部下のため、仲間のため、会社のため、家族のため、子供のため、何か一つ「アドバイスをやめてみる」ことが大切です。

それではアドバイスの代わりに何をすればいいのでしょうか。

それは【受容と共感】です。

「人は自分の経験が尊重され理解されると認識すると、相手を信頼する」

「最も影響力のある10人の心理療法家」で第1位のカール・ロジャースの言葉

アドバイスを的確にすると成長の機会を奪う、つまり自分で考える余地を奪うことにつながります。

そのためアドバイスをするのではなく、考える機会を奪わないように、感情が動くように投げかける【質問】をすることです。

自分の内面に気づいた時の感情が起きやすいのが、人から質問されたときです。質問によって自分で気が付くように促していくと、そこに感情が生まれます。

「わかった!」という喜びはきっと皆さま共通に感じたことがあると思います。

上司からの質問で、「分かった!これ、やってみたい!!」と本人が思うことが理想の流れです。

人から言われたのはなく、自分がやりたいと思った行動力は、言われてやっている受け身の行動力と結果は変わってきます。

アドバイスを的確にする上司ではなく、受容と共感をしながら、考えることができる質問を前向きに発することができる上司を目指しましょう。

「相手は自分を好き」と勘違いをする

あなたの部下が仕事の意味を見出し、自然に仕事が好きになっていく方法を紹介します。

1.仕事をしている中で、「カッコいい」と思える人、あこがれる人を見つける

2.あこがれの人を分析する

あこがれの人の生き方を見本にしたくなる。

「なりたい自分」になるために、日々を暮らす=生きる

「なりたい自分」になるために、仕事をする

「なりたい自分」になることが、自然と人生の目的になる

強引に仕事を好きにさせるのではなく、あこがれの人にあなた自身が変化していく過程であこがれの人がしているその仕事も自然に好きになっていく。そして仕事に意味も見出すようになる。

ここまでは、部下の方が行ってもらうことです。

ここからは上司の方が意識をすることです。
3.自分が誰かのかっこいいになる

サラリーマンの最高の幸せは「尊敬できる人と一緒に仕事をすること」と言われている

ではどうすれば、部下からあこがれの人と思われるようになるのでしょうか?

それは部下にとっての憧れの人になるということは、あなたを好きになってもらうことです。

その方法はストロークという考えです。

ストロークとは、【相手の存在を認め】【相手を気遣い】【プラスになる声掛けをする】こと

このストロークがあると、自分が受け入れられていることを感じ、心地よく働ける心理になっていきます。

愛の反対は無関心とマザーテレサは教えてくれました。関心を持つことが愛になるわけです。

関心を持つためには、「まず自分が相手を好きになる」こと。

鏡の法則で、自分が好きだから相手が好きになってくれる。

そのためには「相手は自分を好き」と勘違いをする。

流れとしては、下記のとおりです。

「部下は自分が好きと勘違いする」

「上司(自分)が部下を好きになる」

「部下が上司(自分)を好きになる」

「部下の憧れの人が上司(自分)になる」

「尊敬できる人と働くことができて、部下が幸せになる」

部下は自分のことが好きと勘違いすることが、部下の幸せにつながることになります。

「相手は自分のこと嫌いかも」と思っている人と仲良くはなれないですよね。

まずは相手は自分のことが好きと勘違いをしましょう!

まとめ

いかがだったでしょうか。

冒頭でもお伝えした通り、上司の心構えは、

相手とのギャップに気づき、自分が相手の見本になり、アドバイスをやめて、受容と共感を意識し、相手は自分を好きと勘違いする」です。

この方法は、上司と部下だけではなく、親子関係でも活用できる部分もあると思います。

勉強しなさい!と言いながら、親自身は勉強をしてますか?

何を言うかではなく、誰から言われるかが重要なのかもしれません。相手が取ってほしい行動を自分が取ることが重要です。

もしかしたら「どうせうやっても変わらないよ、こんな単純なことじゃ」と言う方がいるかもしれません。

しかしその人は、やる前から無駄と言いながら、変化できない自分をみたくないから、自分を守る意識が無意識に働き、やらないことを選択している可能性があります。


選択肢が2つ現れました。

とりあえず今日からやってみる?それとも何かしらの理由をつけてやらない選択肢を選ぶ?

今日は何月何日ですか?今日から3週間後は何月何日ですか?

勉強しなさい!と子供に言って、「あとで!」と言われたらイラっときますよね笑

是非今日からやってみましょう!

最後までお読み頂きありがとうございます。

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