今回は「鈴木義幸」さんの著書で
「コーチングが人を活かす」をご紹介いたします。
本書を読んだきっかけは、タイ駐在時代に部下とのコミュニケーションやマネジメントで大きく悩んで打開策が欲しいと思ったためです。
部下とのマネジメントに悩んでいる方はもちろん子どもに対しての接し方や自分自身のモチベーションをアップするうえでもとても参考になります。
是非本書もお読み頂ければと思います。
娘へのメッセージ
「夢を実現させるためにモチベーションを保つ方法は、ゴールのイメージと点数をつけてみて」
本書を読んで特に刺さった内容を3つに分けてご紹介いたします。
SKILL22:夢を見させる
コーチの大前提は「すべての答と能力は、その人の内側にすでにある」というもの。
したがって夢もまた、その人の中にすでに存在しているとコーチは考える。外側のどこかに転がっているわけではなく、誰でも今この瞬間、夢を見ることができる、コーチはそう信じる。
「視点を変えること」、それが夢への道を開くコーチのアプローチである。
たとえば上からではそれが見えないとしても、横に移動したり、下に回ったりしてみれば、その姿を確認することができるかもしれない。
あるいはその対象から遠ざかってみることで、全体像をより鮮明に見ることができるかもしれない。
視点を移動させるために、コーチは「質問」をクリエイトしていく。
「もしなんの制限もなく、なんでも自由にできるとしたら、どんなことをしてみたい?」
「子どものころに持っていた好奇心を今でも失っていないとしたら、どんな夢を追っていると思う?」
「二十年後あなたは今のあなたにどんな夢を追及してほしいと思っているかな?」
相手の視点を変え、それまでは姿をとらえることのできなかった夢を垣間見させる。
夢のかけらを拾い上げる。
夢のかけらを二度と意識の底に沈んでしまうことのない、大きな一枚の絵へと変えていく。
今あなたの目の前にいるその人もきっと夢があるはず。
→質問によって相手の視点を変え、夢に気づかせる
SKILL25:行動は「いい感じ」から
行動のプロセスではなく行動の先の「いいこと」をイメージする。そうすれば驚くほどすっと行動を起こすことができる
「いやな感じ」がやってきたと思ったら、その行動によって自分が手に入れるのに「スパーン」と絵を切り替えてみてください。
→これからする行動の過程ではなく結果の「いいこと」イメージさせる
SKILL27:点数化する
やれていないことというのは、「なんだかうまくいってないな」と漠然と思ってることが多い。
意識にすら上がってないかもしれない。それをうまくいかせようとするのは、霧の中で進むべき道を探すようなもの。
点数化することは、この霧をかき消し、進むべき道を目前に提示してくれる可能性がある。
霧の中でさまよい歩いている人がいたら、是非「それは何点?」と聞いてみてください。少なくとも道の入り口くらいは見えるはず。
→理想の状態を10点満点として、今の状態を採点させる。
まとめ
本書を読んで、コーチングの大切な考えを学ぶことができました。
特にコーチの大前提は「すべての答と能力は、その人の内側にすでにある」というものであり、信頼して待つということ。子育てにも通じることがあり、部下とのコミュニケーションだけではなく、プライベートでも使えるテクニックだと感じました。
自分自身の夢について自分に問いかける時間をこれからも増やしていき(SKILL22:夢を見させるのスキル)、
夢を目指すうえで障害などを感じて進むことが億劫になったら夢が達成されたことをイメージして(SKILL25:行動は「いい感じ」)、
自分の夢に対する行動を数値化(SKILL27:点数化する)して、常に夢を追い続けるカッコいい大人でなっていきます。
なお、私自身がとてもタイのマネジメントで悩んだ時に特に参考になったスキルを最後に二つ紹介いたします。
SKILL8:不満を提案に変える
コーチングでは「不満を提案に変えるか」が鉄則である。
不満とは、基本的に「あなたには私をハッピーにする義務があるのにそれを果たしてくれない」という被害者的なスタンスからのメッセージである。
それを「私が力を使わなければ、私はハッピーにならない」という自己責任を明確したメッセージに変える。
→質問によって、相手の不満を提案に変えていく
会話例:
部下「部長、あんな勤務態度の悪い人と私は働きたくない」
上司「そうか、なぜそう思うんだ?」
部下「病欠が多かったり、勤務態度が悪かったりで、仕事の依頼が私に集中する。もう辞めさせてほしい」
上司「なるほど。やめさせることは会社の方針としてできないが、どうすれば、あの人を変えられると思うかアイデアを聞かせてほしい」
SKILL26:距離を置いて見る
対象から引きはがす方法のひとつが、対象について延々と話をしてもらうことを最初に伝える。
「わかった。その後輩のことが苦手なんだ。それなら彼について思ってること、感じてること全部聞かせてくれないか。」
相手が止まったらもっと言う。
「もっと全部聞かせてさせて」再び止まったら「他にどんなことでもいいから思ってることを聞かせて」、相手がもうこれ以上話せないと思うぐらい話してもらう。
一人の人について30分も続けて話してしまったら、もうピタッとくっついているのが難しい。
自然と対象との距離ができて、前より冷静にその人の関係を見ることができるようになる。
→相手の気になってる問題について30分話せる。
背景としては、課員中に勤務態度が悪い人に対して本人には言わず
上司や周りの人に対して文句を言っている人に対して、
会社としてその勤務態度が悪い人をやめさせることができない中で使ったスキルです。
実際に自分が悩んだ時に書いたタイ赴任時代のブログです。

朝三時に目が覚めるほどのストレスで早朝覚醒に悩まされていました。。。
さらには健康診断の結果もストレスで悪い結果が出るほど・・・
この経験を通して話しを聞くことの大切さを改めて実感しています。
この度も最後までお読みいただきありがとうございました。
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